あいだのおじいさん。 わにのおじいさんのたから物

小川未明 雪の上のおじいさん

あいだのおじいさん

「今日よりも、明日なんじゃ!! 食糧難にあえぐ村のために、半年探し回ってなんとか手に入れた種もみを届けようとするが、の部下達に襲われる。 通りかかったの手によってスペードは撃退され、お礼をしようとケンシロウ達を村へ招き入れる。 だが、村人に種もみを届けようとした時、スペード一味が村を襲撃。 彼が投げた槍で、ミスミじいさんは体を串刺しにされ絶命してしまう。 「あ・・・明日・・・明日が・・・・・・」 この暴挙に怒ったケンシロウにより、スペードはで葬られる。 ケンシロウは、種もみをじいさんの墓標に蒔いて、弔ったのだった。 「実るさ・・・下にあの老人が眠っている」 備考 スペードのように目先のことしか考えない獣ばかりが跋扈する世紀末において、我が身も顧みず「今日よりも明日」を見据えようとする姿は、ケンシロウに 「久しぶりに人間にあった気がする・・・」と言わせるほどであった。 そしてその想いが実ることなく無残な最期を遂げるという、「北斗の拳」初期ではかなり印象に残る悲劇的キャラである ・・・・・・はずなのだが、どういうわけか 「種もみに異常に執着するじいさん」というキャラづけがされてしまい、Tシャツが商品化されるまでに至った。 もちろん、種もみを狙うスペードもプリントされている。 「実るさ・・・下にあの老人が眠っている」のシーンは 「実るさ・・・」などとブラックジョークにされたり、食料を無駄にしたと非難されることもある。 原作のパラレルワールドを描いたの『北斗の拳3 新世紀創造 凄拳列伝』では、なんとサザンクロスに侵入して村人から簒奪された食料を奪い返すという勇敢な一面を見せたが、に強奪されてしまう。 なおTVアニメ版ではなぜか名前が「 スミスじいさん」になっていた PSゲーム『世紀末救世主伝説』では「 ミスミ」に戻っている。 ちなみにゲーム『』では、第1話の長老と共に、モブの老人キャラクターのグラフィックのベースになっていて、特にミスミのじいさんをベースとしたグラフィックのモブの老人キャラクター ファンの間では「量産型ミスミのじいさん」とも呼ばれている は、ミスミのじいさん同様悪党どもに悲惨な目に遭わされているキャラクターがほとんどである。 関連タグ 関連記事 親記事.

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まんが日本昔ばなし〜データベース〜

あいだのおじいさん

山に住んでいるぜんべいじいさん。 優しくて面倒見の良い性格から、家の前にはいつも森の動物たちが遊びに来ています。 ある日畑でいちご栽培を始めるじいさんですが、畑をよく耕し、地面に藁を敷いてやりと、たっぷりの愛情をかけてゆっくりと育てます。 ようやく少しずつ実ができてくるのですが、なんだかんだと困ったり悲しんだりしている森の動物たちに、快くいちごを分けてあげるのでした。 「ぜんべいじいさんのいちご」から分かること いちごの栽培時期がわかる絵本 一見小さい子供向けのほのぼのとした絵本の「 」。 ですが実はそれだけではなく、 いちご の最適な栽培時期がわかる絵本でもあります。 いちごは基本的に• 苗の植え付け時期:9月中旬~11月上旬• 収穫時期:年をまたいで4月下旬から5月中旬 です(品種によっても前後します)。 ナスやキュウリのように、植えて数カ月で収穫できる野菜と比べてもかなりの長期戦ですよね。 収穫までの長い期間、甘い香りは虫を寄せ付けやすいですし、地面から近い位置で育つのでうっかり若い実が地面に触れると腐ってしまったり虫の被害にあいやすくなったりと常に心配が付きまといます。 そこを優しさと持久力をもって乗り越え、立派ないちごを収穫するまで頑張り続けるぜんべいじいさん。 そこに野菜作りの心構えのようなものも伺えるのです。 いちごってフルーツじゃないの? ここまで読んでくださった方はこのような疑問を持つと思います。 「野菜好きになる絵本の紹介じゃないの?」「いちごって果物じゃん」と思った方はちょっと待ってください。 果物にカウントされやすいいちごですが、実は農林水産省では• 田畑でつくるものを「野菜」• 樹になるものを「果物」 と分類しており、いちごは野菜に分類されているのです。 生産に関する栽培過程から考えても、いちご農家などの生産者側からも「野菜」と認識されています。 ですので、今回紹介してもOKかなと思い至ったわけです。 実際とても魅力的な絵本で、我が家の家庭菜園でもいちご(野いちごですが)を育てるきっかけとなった一冊なのです。 ただしそのように分類しているのは日本のみで、海外ではいちごは「フルーツ」として扱っているので、「いちごは果物」の意見も完全に否定できないところではありますが・・・。 実際、いちごの栽培は難しい? 植え付け~収穫まで半年以上の歳月がかかるいちご。 それだけ管理が大変ではあります。 人が好む野菜なら昆虫や害虫も狙って来ます。 病害虫対策も必要ですし、乾燥に弱いのでこまめな水やりも欠かせません。 さらにいちごは多年草なので冬を越すわけですが、 冬場は休眠して苗が小さくなります。 その間はなるべくなら 液体肥料などで生育をサポートしてあげてください。 寒さには比較的強いいちごですが、 雪が積もると葉が小さくなってしまい収穫にも影響しますので、ビニールで屋根をつけるか最初からプランター栽培にして室内に取り込みやすくしておくと安心です。 まとめ.

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おじいさんとおばあさん

あいだのおじいさん

ある 村 ( むら )に、 人 ( ひと )のよいおじいさんがありました。 ある 日 ( ひ )のこと、おじいさんは、 用事 ( ようじ )があって、 町 ( まち )へ 出 ( で )かけました。 もう、 長 ( なが )い 間 ( あいだ )、おじいさんは、 町 ( まち )に 出 ( で )たことがありませんでした。 しかし、どうしてもいかなければならない 用事 ( ようじ )がありましたので、つえをついて、 自分 ( じぶん )の 家 ( いえ )を 出 ( で )ました。 おじいさんは、 幾 ( いく )つかの 林 ( はやし )のあいだを 通 ( とお )り、また 広々 ( ひろびろ )とした 野原 ( のはら )を 過 ( す )ぎました。 小鳥 ( ことり )が 木 ( き )のこずえに 止 ( と )まって 鳴 ( な )いていました。 おじいさんは、おりおりつえをとめて 休 ( やす )みました。 もう、あたりの 圃 ( はたけ )はさびしく 枯 ( か )れていました。 そして、 遠 ( とお )い、 高 ( たか )い 山々 ( やまやま )には、 雪 ( ゆき )がきていました。 おじいさんは 早 ( はや )く 町 ( まち )へいって、 用事 ( ようじ )をすまして 帰 ( かえ )ろうと 思 ( おも )いました。 村 ( むら )から、 町 ( まち )までは、五 里 ( り )あまりも 隔 ( へだ )たっていました。 その 間 ( あいだ )は、さびしい 道 ( みち )で、おじいさんは、あまり 知 ( し )っている 人 ( ひと )たちにも 出 ( で )あいませんでした。 やっと、おじいさんは、 昼 ( ひる )すこし 過 ( す )ぎたころ、その 町 ( まち )に 入 ( はい )りました。 しばらくきてみなかった 間 ( あいだ )に、 町 ( まち )のようすもだいぶ 変 ( か )わっていました。 おじいさんは、 右 ( みぎ )を 見 ( み )、 左 ( ひだり )をながめたりして、 驚 ( おどろ )いていました。 それもそのはず、おじいさんは、めったに 村 ( むら )から 出 ( で )たことがなく、一 日 ( にち )、 村 ( むら )の 中 ( なか )で 働 ( はたら )いていたからであります。 「 私 ( わたし )が、くわを 持 ( も )って、 毎日 ( まいにち )、 同 ( おな )じ 圃 ( はたけ )を 耕 ( たがや )している 間 ( ま )に、 町 ( まち )はこんなに 変 ( か )わったのか、そして、この 私 ( わたし )までが、こんなに 年 ( とし )をとってしまった。 」と、おじいさんは、 独 ( ひと )りため 息 ( いき )をもらしていたのです。 「 私 ( わたし )は、 遊 ( あそ )びに 町 ( まち )へ 出 ( で )たのでない。 早 ( はや )く 用事 ( ようじ )をすまして、 暗 ( くら )くならないうちに、 村 ( むら )まで 帰 ( かえ )らなければならぬ。 」と、おじいさんは 思 ( おも )いました。 そこで 自分 ( じぶん )のたずねる 場所 ( ばしょ )をさがしていますと、 公園 ( こうえん )の 入 ( い )り 口 ( ぐち )に 出 ( で )ました。 公園 ( こうえん )には、 青々 ( あおあお )とした 木 ( き )がしげっていました。 人々 ( ひとびと )が 忙 ( いそが )しそうに、その 前 ( まえ )を 通 ( とお )り 抜 ( ぬ )けて、あちらの 方 ( ほう )へいってしまうものもあれば、また 公園 ( こうえん )の 中 ( なか )へ 入 ( はい )ってくるもの、また、そこから 出 ( で )てゆくものなどが 見 ( み )えました。 しかし、その 人々 ( ひとびと )は、みんな 自分 ( じぶん )のことばかり 考 ( かんが )えて、だれも、その 入 ( い )り 口 ( ぐち )のそばの 木 ( き )の 下 ( した )に 立 ( た )って、しくしくと 泣 ( な )いている 子供 ( こども )のあることに 気 ( き )づきませんでした。 またそれに 気 ( き )がついても、 知 ( し )らぬ 顔 ( かお )をしてゆくものばかりでありました。 このおじいさんは、しんせつな、 人情深 ( にんじょうぶか )いおじいさんで、 村 ( むら )にいるときも、 近所 ( きんじょ )の 子供 ( こども )らから 慕 ( した )われているほどでありましたから、すぐに、その 子供 ( こども )の 泣 ( な )いているのが 目 ( め )につきました。 「なんで、あの 子 ( こ )は 泣 ( な )いているのだろう。 」と、おじいさんは 思 ( おも )いました。 けれど、おじいさんは、 用事 ( ようじ )を 急 ( いそ )いでいました。 そして、 早 ( はや )く 用 ( よう )をたして、 遠 ( とお )い 自分 ( じぶん )の 村 ( むら )に 帰 ( かえ )らなければなりませんのでした。 いまは、それどころでないと 思 ( おも )ったのでしょう。 その 子供 ( こども )のことが 気 ( き )にかかりながら、そこを 通 ( とお )り 過 ( す )ぎてしまいました。 しかし、いいおじいさんでありましたから、すぐに、その 子供 ( こども )のことを 忘 ( わす )れてしまうことができませんでした。 いつまでも、 子供 ( こども )の 姿 ( すがた )が 目 ( め )に 残 ( のこ )っていました。 「あの 子 ( こ )は、なんで 泣 ( な )いていたのだろう。 母親 ( ははおや )にでもまぐれたのか、それとも、 友 ( とも )だちを 見失 ( みうしな )ったのか。 よくそばへいって、 聞 ( き )いてみればよかった。 」と、おじいさんは、 日 ( ひ )ごろ、やさしい 心 ( こころ )にも 似 ( に )ず、 情 ( つれ )なく、そこを 通 ( とお )り 過 ( す )ぎてしまったのを 後悔 ( こうかい )いたしました。 「それは、そうと、 私 ( わたし )のたずねていくところがわからない。 」と、おじいさんは、あちらこちらと、まごまごしていました。 そして、おじいさんは、 昔 ( むかし )、いったことのある 場所 ( ばしょ )を 忘 ( わす )れてしまって、 幾人 ( いくにん )となくすれ 違 ( ちが )った 人々 ( ひとびと )に 聞 ( き )いていました。 「あのあたりで 聞 ( き )いてごらんなさい。 」などといいのこして、さっさといってしまうものばかりでありました。 おじいさんは、うろうろしているうちに、またさびしいところへ 出 ( で )てしまいました。 そこは、 先刻 ( さっき )その 入 ( い )り 口 ( ぐち )の 前 ( まえ )を 過 ( す )ぎた、 同 ( おな )じ 公園 ( こうえん )の 裏手 ( うらて )になっていました。 青々 ( あおあお )とした 常磐木 ( ときわぎ )が、うす 曇 ( ぐも )った 空 ( そら )に、 風 ( かぜ )に 吹 ( ふ )かれて、さやさやと 葉 ( は )ずれがしています。 弱 ( よわ )い 日 ( ひ )の 光 ( ひかり )は、 物悲 ( ものかな )しそうに、 下 ( した )の 木 ( き )や、 建物 ( たてもの )や、その 他 ( た )のすべてのものの 上 ( うえ )を 照 ( て )らしていました。 「また、 公園 ( こうえん )のところへ 出 ( で )てしまったか。 」と、おじいさんは、もどかしそうにいいました。 すると、すぐ 目先 ( めさき )に、 鉄 ( てつ )のさくに 寄 ( よ )りかかって、さっき 見 ( み )た六つばかりの 男 ( おとこ )の 子 ( こ )が、しくしく 泣 ( な )いていました。 これを 見 ( み )ると、おじいさんはびっくりしてしまいました。 おじいさんは、なにもかも 忘 ( わす )れてしまいました。 そして、すぐに 泣 ( な )いている 子供 ( こども )のそばに 近寄 ( ちかよ )りました。 「 坊 ( ぼう )は、どうして 泣 ( な )いているのだ。 」と、おじいさんは、 子供 ( こども )の 頭 ( あたま )をなでながら 聞 ( き )きました。 「お 家 ( うち )へ 帰 ( かえ )りたい。 」と、 子供 ( こども )は、ただいって 泣 ( な )いているばかりでした。 「 坊 ( ぼう )やのお 家 ( うち )はどこだか? 私 ( わたし )がつれていってやるだ。 」と、おじいさんは 田舎言葉 ( いなかことば )でいいました。 しかし、 子供 ( こども )は、 自分 ( じぶん )の 家 ( いえ )のある 町 ( まち )の 名 ( な )をよく 覚 ( おぼ )えていませんでした。 それとも、 悲 ( かな )しさが 胸 ( むね )いっぱいで、 問 ( と )われてもすぐには、 頭 ( あたま )の 中 ( なか )に 思 ( おも )い 浮 ( う )かばなかったものか、 「お 家 ( うち )へ 帰 ( かえ )りたい。 」と、ただ、こういって 泣 ( な )いているばかりでありました。 おじいさんは、ほんとうに 困 ( こま )ってしまいました。 それにしても、さっきから、この 子供 ( こども )はこの 公園 ( こうえん )のあたりで 泣 ( な )いているのに、だれも、いままで、しんせつにたずねて、 家 ( うち )へつれていってやろうというものもない。 なんという 町 ( まち )の 人 ( ひと )たちは、 薄情 ( はくじょう )なものばかりだろう。 それほど、なにか 忙 ( いそが )しい 仕事 ( しごと )があるのかと、おじいさんは 不思議 ( ふしぎ )に 感 ( かん )じたのでした。 「お 家 ( うち )へ 帰 ( かえ )りたい。 」 子供 ( こども )は、こういって 泣 ( な )きつづけていました。 「ああ、もう 泣 ( な )かんでいい。 私 ( わたし )が、 坊 ( ぼう )やをつれていってやる。 」と、おじいさんは、 子供 ( こども )の 手 ( て )を 引 ( ひ )いて、そこの 鉄 ( てつ )さくから 離 ( はな )れました。 「 坊 ( ぼう )や、 困 ( こま )ったな。 お 家 ( うち )のある 町 ( まち )がわからなくては。 」と、おじいさんは 子供 ( こども )をいたわりながら、 小 ( ちい )さな 手 ( て )を 引 ( ひ )いて 歩 ( ある )いてきました。 すると、あちらに、 風船球 ( ふうせんだま ) 売 ( う )りがいて、 糸 ( いと )の 先 ( さき )に、 赤 ( あか )いのや、 紫 ( むらさき )のをつけて、いくつも 空 ( そら )に 飛 ( と )ばしていました。 「どれ、 坊 ( ぼう )やに、 風船球 ( ふうせんだま )をひとつ 買 ( か )ってやろう。 」と、おじいさんはいいました。 子供 ( こども )は、 見 ( み )ると、ほしくて、ほしくてたまらない、 紫 ( むらさき )のや、 赤 ( あか )いのが、 風 ( かぜ )に 吹 ( ふ )かれて 浮 ( う )かんでいましたので、 泣 ( な )くのをやめて、ぼんやりと 風船球 ( ふうせんだま )に 見 ( み )とれていました。 「 赤 ( あか )いのがいいか、 紫 ( むらさき )のがいいか。 」と、おじいさんは 聞 ( き )いていました。 「 赤 ( あか )いのがいいの。 」と、 子供 ( こども )は 答 ( こた )えた。 「 風船球屋 ( ふうせんだまや )さん、その 赤 ( あか )いのをおくれ。 」といって、おじいさんは、 懐 ( ふところ )から 大 ( おお )きな 布 ( ぬの )で 縫 ( ぬ )った 財布 ( さいふ )を 出 ( だ )して、 赤 ( あか )いのを 買 ( か )ってくれました。 「 飛 ( と )ばさないように、しっかり 持 ( も )っていくのだ。 」と、おじいさんはいいました。 二人 ( ふたり )は、また、そこから 歩 ( ある )きました。 子供 ( こども )は、 風船球 ( ふうせんだま )を 買 ( か )ってもらって、そのうえ、おじいさんがひじょうにしんせつにしてくれますので、もう 泣 ( な )くのはやめてしまいました。 そして、とぼとぼとおじいさんに 手 ( て )を 引 ( ひ )かれて 歩 ( ある )いていました。 「 坊 ( ぼう )や、おまえは、どっちからきたのだ。 」と、おじいさんは、こごんで 子供 ( こども )の 顔 ( かお )をのぞいてききました。 子供 ( こども )は 目 ( め )をくるくるさして、あたりを 見 ( み )まわしました。 けれど、 子供 ( こども )もこの 辺 ( へん )へきたのは、はじめてだとみえて、ぼんやりとして、ただ 驚 ( おどろ )いたように 目 ( め )をみはっているばかりであります。 「 坊 ( ぼう )は、 歩 ( ある )いてきた 道 ( みち )を 覚 ( おぼ )えているだろう、どちらから 歩 ( ある )いてきたのだ。 」と、おじいさんは、やさしくたずねました。 子供 ( こども )は、 再 ( さい )三おじいさんに、こうして 問 ( と )われたので、なにか 返事 ( へんじ )をしなければ 悪 ( わる )いと 思 ( おも )ったのか、 「あっち。 」と、あてもなく、 小 ( ちい )さい 指 ( ゆび )で、にぎやかな 通 ( とお )りの 方 ( ほう )を 指 ( さ )したのです。 「 坊 ( ぼう )は、きた 道 ( みち )を 忘 ( わす )れてしまったのだろう。 無理 ( むり )もないことだ。 なに、もうすこしいったら 巡査 ( おまわり )さんがいるだろう。 」と、おじいさんはいいました。 「おじいさん、 巡査 ( おまわり )さんは、いやだ。 」と、 子供 ( こども )はいって、またしくしくと 悲 ( かな )しそうに 泣 ( な )き 出 ( だ )しました。 おじいさんは、 急 ( きゅう )にかわいさを 増 ( ま )しました。 また、 巡査 ( おまわり )と 聞 ( き )いて、 泣 ( な )き 出 ( だ )した 子供 ( こども )を 見 ( み )ておかしくなりました。 「よし、よし、 巡査 ( おまわり )さんのところへはつれてゆかない。 おじいさんが、お 家 ( うち )へつれていってやるから 泣 ( な )くのじゃない。 ほら、みんなが 笑 ( わら )っているぞ。 」と、おじいさんはいいました。 公園 ( こうえん )の 方 ( ほう )で、 鳥 ( とり )のないている 声 ( こえ )が 聞 ( き )こえました。 空 ( そら )を 見 ( み )ると、 曇 ( くも )っていました。 そして、 寒 ( さむ )い 風 ( かぜ )が 吹 ( ふ )いていました。 おじいさんは、ほんとうに 困 ( こま )ってしまいました。 どうしたら、この 子供 ( こども )を 家 ( うち )へとどけてやることができるだろうかと 思 ( おも )いました。 子供 ( こども )の 親 ( おや )たちが、どんなに 心配 ( しんぱい )しているだろう。 そう 思 ( おも )うと、 早 ( はや )く、 子供 ( こども )をあわしてやりたいと 思 ( おも )いました。 どうして、この 子供 ( こども )は、こんなところへ 迷 ( まよ )ってきたろう。 この 近所 ( きんじょ )の 子供 ( こども )なら、 自分 ( じぶん )の 家 ( うち )の 方角 ( ほうがく )を 知 ( し )っていそうなものだがと、おじいさんは、いろいろに 考 ( かんが )えました。 しかし、 世間 ( せけん )には、 怖 ( おそ )ろしい 鬼 ( おに )のような 人間 ( にんげん )がある。 自分 ( じぶん )が 苦 ( くる )しいといって、 子供 ( こども )を 捨 ( す )てるような 人間 ( にんげん )も 住 ( す )んでいる。 そんな 人 ( ひと )の 心 ( こころ )はどんなであろうか。 「 坊 ( ぼう )は、おじいさんの 家 ( うち )の 子供 ( こども )になるか。 」と、おじいさんは、 笑 ( わら )いながらききました。 「なったら、また、 風船球 ( ふうせんだま )を 買 ( か )ってくれる?」と、 子供 ( こども )は、おじいさんの 顔 ( かお )を 見上 ( みあ )げました。 「ああ、 買 ( か )ってやるとも、いくつも 買 ( か )ってやるぞ。 」と、おじいさんは、 大 ( おお )きなしわの 寄 ( よ )った 掌 ( てのひら )で 子供 ( こども )の 頭 ( あたま )をなでてやりました。 おじいさんは、 幾 ( いく )十 年 ( ねん )となく、 毎日 ( まいにち )、 圃 ( はたけ )に 出 ( で )てくわを 持 ( も )っていたので、 掌 ( てのひら )は、 堅 ( かた )く、あらくれだっていましたが、いま 子供 ( こども )の 頭 ( あたま )をなでたときには、あたたかい 血 ( ち )が 通 ( かよ )っていたのであります。 このとき、あちらからきちがいのように、 髪 ( かみ )を 振 ( ふ )り 乱 ( みだ )して、 女 ( おんな )が 駆 ( か )けてきました。 「 坊 ( ぼう )や、おまえはどこへゆくのだい。 」と、 母親 ( ははおや )は 子供 ( こども )をしかりました。 子供 ( こども )は、またお 母 ( かあ )さんに、どんなにひどいめにあわされるだろうかと 思 ( おも )ったのでしょう、 急 ( きゅう )に 大 ( おお )きな 声 ( こえ )で 泣 ( な )き 出 ( だ )しました。 「そんなら、このお 子供 ( こども )さんは、あなたのお 子 ( こ )さんですかい。 」と、おじいさんは 女 ( おんな )の 人 ( ひと )にききました。 「 私 ( わたし )の 子供 ( こども )でないかもないもんだ。 朝 ( あさ )から、どんなに 探 ( さが )したことですか、 警察 ( けいさつ )へもとどけてありますよ。 」と、 女 ( おんな )はいいました。 「さあ、 坊 ( ぼう )や、お 母 ( かあ )さんといっしょにゆくだ。 」と、おじいさんはいいました。 子供 ( こども )は、ただ 泣 ( な )いていて、おじいさんのそばを 離 ( はな )れようとしません。 「おまえは、どこへゆくつもりだい。 」と、 母親 ( ははおや )は 怖 ( おそ )ろしい 目 ( め )をしてどなりました。 「おじいさんといっしょにゆくのだ。 」と、 子供 ( こども )は 泣 ( な )きながらいいました。 「おじいさん、この 子 ( こ )をどこへつれてゆくつもりですか。 」と、 母親 ( ははおや )は、おじいさんに 向 ( む )かって 腹 ( はら )だたしげに 問 ( と )いました。 おじいさんは、なんという 気 ( き )のたった 女 ( おんな )だろう。 子供 ( こども )がこれではつかないはずだ。 きっと 家 ( うち )がおもしろくなくて、それで、あてもなく 出 ( で )て 歩 ( ある )いているうちに 道 ( みち )を 迷 ( まよ )ってしまったに 違 ( ちが )いない。 それにしても、あんまり 優 ( やさ )しみのないところをみると、 継母 ( ままはは )であるのかもしれないぞと、おじいさんは、いろいろに 考 ( かんが )えましたが、こんな 女 ( おんな )には、わかるようにいわなければだめだと 思 ( おも )って、ここまで 自分 ( じぶん )が 子供 ( こども )をつれてきたことをすっかり 話 ( はな )して 聞 ( き )かせたのです。 すると、どんな 気 ( き )のたった 女 ( おんな )でも、おじいさんのしてくれたしんせつに 対 ( たい )して、お 礼 ( れい )をいわずにはいられませんでした。 「それは、ほんとうにお 世話 ( せわ )さまでした。 さあおまえは、こちらへおいで。 」と、 母親 ( ははおや )は、おじいさんに 礼 ( れい )をいいながら、 子供 ( こども )の 手 ( て )を 引 ( ひ )っ 張 ( ぱ )りました。 「さあ、お 母 ( かあ )さんとゆくのだ。 」 おじいさんは、 目 ( め )に 涙 ( なみだ )をためて、 子供 ( こども )を 見送 ( みおく )りながらいいました。 子供 ( こども )は、 振 ( ふ )り 返 ( かえ )りながら、 母親 ( ははおや )に 連 ( つ )れられてゆきました。 そして、その 姿 ( すがた )は、だんだんあちらに、 人影 ( ひとかげ )に 隠 ( かく )れて 見 ( み )えなくなりました。 おじいさんは、ぼんやりと、しばらく 見送 ( みおく )っていましたが、もういってしまった 子供 ( こども )をどうすることもできませんでした。 また、いつかふたたびあわれるということもわからなかったのです。 おじいさんは、 自分 ( じぶん )の 用事 ( ようじ )のことを 思 ( おも )い 出 ( だ )しました。 そして、また 自分 ( じぶん )のゆくところをたずねて、 町 ( まち )の 中 ( なか )をうろついていました。 ちょうど、 年寄 ( としよ )りのまい 子 ( ご )のように、おじいさんはうろうろしていたのであります。 「ああ、 今日 ( きょう )は、もう 遅 ( おそ )い。 それに 降 ( ふ )りになりそうだ。 早 ( はや )く、 村 ( むら )へ 帰 ( かえ )らなければならん。 」と、おじいさんは 思 ( おも )いました。 おじいさんは、また、 自分 ( じぶん )の 村 ( むら )をさして 帰途 ( きと )についたのであります。 途中 ( とちゅう )で、 日 ( ひ )は 暮 ( く )れかかりました。 そして、とうとう 雪 ( ゆき )が 降 ( ふ )ってきました。 それでなくてさえ、 目 ( め )のよくないおじいさんは、どんなに 困 ( こま )ったでしょう。 いつのまにか、どこが 原 ( はら )だやら、 小川 ( おがわ )だやら、 道 ( みち )だやら、ただ一 面 ( めん ) 真 ( ま )っ 白 ( しろ )に 見 ( み )えてわからなくなりました。 おじいさんは、つえをたよりに、とぼとぼと 歩 ( ある )いてゆきました。 そのうちに、 風 ( かぜ )が 強 ( つよ )く 吹 ( ふ )いて、 日 ( ひ )がまったく 暮 ( く )れてしまったのです。 まだ、 村 ( むら )までは、二 里 ( り )あまりもありました。 朝 ( あさ )くるときには、 小鳥 ( ことり )のさえずっていた 林 ( はやし )も、 雪 ( ゆき )がかかって、 音 ( おと )もなく、うす 暗 ( ぐら )がりの 中 ( なか )にしんとしていました。 かわいそうに、おじいさんは、もう 疲 ( つか )れて一 歩 ( ぽ )も 前 ( まえ )に 歩 ( ある )くことができなくなりました。 だれかこんなときに、 通 ( とお )りかかって、 自分 ( じぶん )を 村 ( むら )までつれていってくれるような 人 ( ひと )はないものかと 祈 ( いの )っていました。 雪 ( ゆき )は、ますます 降 ( ふ )ってきました。 おじいさんは、 雪 ( ゆき )の 上 ( うえ )にすわって、 目 ( め )をつぶりました。 そして、一 心 ( しん )に 祈 ( いの )っていました。 すると、たちまちあちらにあたって、がやがやと、なにか 話 ( はな )し 合 ( あ )うようなにぎやかな 声 ( こえ )がしました。 おじいさんは、なんだろうと 思 ( おも )って、 目 ( め )を 開 ( あ )けてその 方 ( ほう )を 見 ( み )ますと、それは、みごとにも、ほおずきのような 小 ( ちい )さな 提燈 ( ちょうちん )を 幾 ( いく )つとなく、たくさんにつけて、それをばみんなが 手 ( て )に 手 ( て )にふりかざしながら、 真 ( ま )っ 暗 ( くら )な 夜 ( よる )の 中 ( なか )を 行列 ( ぎょうれつ )をつくって 歩 ( ある )いてくるのです。 「なんだろう……。 」と、おじいさんは、 目 ( め )をみはりました。 その 提燈 ( ちょうちん )は、 赤 ( あか )に、 青 ( あお )に、 紫 ( むらさき )に、それはそれはみごとなものでありました。 おじいさんは、この 年 ( とし )になるまで、まだこんなみごとな 行列 ( ぎょうれつ )を 見 ( み )たことがなかったのです。 これはけっして 人間 ( にんげん )の 行列 ( ぎょうれつ )じゃない。 魔物 ( まもの )か、きつねの 行列 ( ぎょうれつ )であろう。 なんにしても、 自分 ( じぶん )はおもしろいものを 見 ( み )るものだと、おじいさんは 喜 ( よろこ )んで、 見 ( み )ていました。 すると、その 行列 ( ぎょうれつ )は、だんだんおじいさんの 方 ( ほう )へ 近 ( ちか )づいてきました。 それは、 魔物 ( まもの )の 行列 ( ぎょうれつ )でも、また、きつねの 行列 ( ぎょうれつ )でもなんでもありません。 かわいらしい、かわいらしいおおぜいの 子供 ( こども )の 行列 ( ぎょうれつ )なのでありました。 その 行列 ( ぎょうれつ )はすぐ、おじいさんの 前 ( まえ )を 通 ( とお )りかかりました。 子供 ( こども )らは、ぴかぴかと 光 ( ひか )る、一つの 御輿 ( みこし )をかついで、あとのみんなは、その 御輿 ( みこし )の 前後 ( ぜんご ) 左右 ( さゆう )を 取 ( と )り 巻 ( ま )いて、 手 ( て )に、 手 ( て )に、 提燈 ( ちょうちん )を 振 ( ふ )りかざしているのでした。 おじいさんは、だれが、その 御輿 ( みこし )の 中 ( なか )に 入 ( はい )っているのだろうと 思 ( おも )いました。 このとき、この 行列 ( ぎょうれつ )は、おじいさんの 前 ( まえ )で、ふいに 止 ( と )まりました。 おじいさんは 不思議 ( ふしぎ )なことだと 思 ( おも )って、 黙 ( だま )って 見 ( み )ていますと、 今日 ( きょう )、 町 ( まち )で 道 ( みち )に 迷 ( まよ )って、 公園 ( こうえん )の 前 ( まえ )で 泣 ( な )いていた 子供 ( こども )が、 列 ( れつ )の 中 ( なか )から 走 ( はし )り 出 ( で )ました。 「おお、おまえかい。 」といって、おじいさんは 喜 ( よろこ )んで 声 ( こえ )をあげました。 「おじいさん、 僕 ( ぼく )が 迎 ( むか )えにきたんです。 」と、その 子供 ( こども )はいいますと、 不思議 ( ふしぎ )なことには、いままで五つか、六つばかりの 小 ( ちい )さな 子供 ( こども )が、たちまちのうちに十二、三の 大 ( おお )きな 子供 ( こども )になってしまいました。 「さあ、みんな、おじいさんを 御輿 ( みこし )の 中 ( なか )に 入 ( い )れてあげるのだ。 」と、 子供 ( こども )は、 大 ( おお )きな 声 ( こえ )で 命令 ( めいれい )を 下 ( くだ )しますと、みんなは、 手 ( て )に、 手 ( て )に、 持 ( も )っている 提燈 ( ちょうちん )を 振 ( ふ )りかざして、 「おじいさん、 万歳 ( ばんざい )!」 「 万歳 ( ばんざい )!」 「おじいさん、 万歳 ( ばんざい )! 万歳 ( ばんざい )!」 みんなが、 口々 ( くちぐち )に 叫 ( さけ )びました。 そして、おじいさんを 御輿 ( みこし )の 中 ( なか )にかつぎこみました。 「さあ、これから 音楽 ( おんがく )をやってゆくのだ。 」と、 例 ( れい )の 子供 ( こども )は、また、みんなに 命令 ( めいれい )をしました。 たちまち、いい 笛 ( ふえ )の 音色 ( ねいろ )や、 小 ( ちい )さならっぱの 音 ( ね )や、それに 混 ( ま )じって、 歩調 ( ほちょう )を 合 ( あ )わし、 音頭 ( おんど )をとる 太鼓 ( たいこ )の 音 ( おと )が 起 ( お )こって、しんとしたあたりが 急 ( きゅう )ににぎやかになりました。 おじいさんは、うれしくて、うれしくて、たまりませんでした。 そっと 輿 ( こし )の 中 ( なか )からのぞいてみますと、あの 子供 ( こども )が、みんなを 指揮 ( しき )しています。 そして、みんなが 口々 ( くちぐち )に、なにかの 歌 ( うた )をかわいらしい 声 ( こえ )でうたいながら 行儀 ( ぎょうぎ )よく、 赤 ( あか )・ 青 ( あお )・ 紫 ( むらさき )の 提燈 ( ちょうちん )を 振 ( ふ )りかざして 歩 ( ある )いてゆきました。

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