マロ ラク ティック 発酵。 Processing aids for wine production (yeast, lactic acid bacteria, fermentation aids)

赤ワインのマロラクティック発酵 登美の丘ワイナリー通信 サントリー

マロ ラク ティック 発酵

ワイン醸造というと、通常、などの原料選びから、二度にわたる発酵を経てに詰めるまでの、ワインの製造過程のことを示す。 ワイン製造の歴史は、数千年前にまで遡る。 ワイン醸造やワインについての科学は、と呼ばれており、また、ワインを造る人は、 () Winemaker やヴィントナー vintner と呼ばれる。 ブドウを栽培する技術・学問を英語でヴィティカルチャー viticulture と言うが、は幅広い。 ワインの醸造法は大きく分けて2つあり、通常の製造法 無炭酸 と、 () 炭酸が入るタイプ というものがある。 、白ワイン、そしては他の主要なワインの分類である。 ほとんどのワインはブドウから製造されているといえども、それは他の植物を材料に造られていてもよい 所謂。 やなどとは対照的な 他の低アルコール飲料には、とを発酵させて造るや、の乳を発酵させた等も含んでいる。 プレス作業によって抽出される成分が書いてある、ブドウの解剖図 最初に、収穫したブドウを、という建物に持ち込み、品質などによって選別したのち、させる。 この段階より、の製造法と、の製造法に分かれる。 赤ワインの場合、赤ぶどうか、黒ぶどうのより造られ、また発酵は、ワインに紅い色を付けるブドウの皮の成分と共に行われる。 白ワインも同様に、搾ったブドウからジュースを抽出することによって、発酵という作業を通して造られるのだが、その際ブドウの皮は除去される。 たまに白ワインは、ブドウの皮との接触をできるだけ抑えるという技法で、赤ぶどうを材料として製造される場合もある。 という品種のワインは、ピンク色を付けるのに十分な長さの分黒っぽいブドウの皮に接触させる、もしくは赤ワインと白ワインを混ぜたりするような特殊な技法を用いることによって、独特のピンク色を出すことができる。 白ワインやロゼワインは皮に含まれるをあまり抽出せずに造られる。 ムスト ワインにおいての一次発酵を開始するためには、が加えられるか、酵母が空気中やブドウ内において存在することが鍵となる。 白ワインの場合、酵母はジュースに直接加えられる。 酵母を加え、発酵を行っていると、やがて二酸化炭素がブドウ果汁のうちの多くの糖分を、アルコールと二酸化炭素に変えるようになる。 その後いずれ二酸化炭素は、大気に失われる。 一次発酵が終わった後、フリーラン果汁 ブドウをつぶした後、「自然に」滴る果汁 いうものがポンプを使ってタンクに送られ、液中の皮を圧搾して残りの果汁とワインを抽出する。 その後、製造者の裁量で、プレス果汁 フリーラン果汁とは反対に、残った固形分から人工的に絞り出す果汁 がフリーラン果汁へブレンドされた後、ワインは暖かい環境に置かれるのだが、その際ワイン内の糖分は、アルコールと二酸化炭素に変化する。 赤ワインの製造における次の作業は、マロラクティック発酵というものである。 これは、液中の「シャキシャキした」から抽出されたようなを、乳酸菌の働きにより「なめらかで、やわらかい」に変換させ、ワインの味をまろやかにする作業である。 また赤ワインは時折数週間または数か月間オーク樽に移して成熟させる場合もある。 こうすると、ワインに樽の香りとをワインに与えることができる。 また、それ以前にワインは、寝かして澄ましたりするなどして調節することも大事なのである。 ブドウを収穫して調達してから、されて飲まれるまでの間には、 ()のように数か月しかかからない場合もあれば、高濃度の、タンニンまたは糖分が高ワインのように、20年以上かかる場合もある。 しかし、たった1年後よりも5年後に味わいがよくなるものは赤ワインで10%、白ワインで5%ほどしか存在しないという研究結果も存在する。 ワイン醸造者 ワインメーカー が目指しているワインの質などによっては、これらの今述べたような作業を省いたり、組み合わせたりすることもある。 また、同等の品質を持ったワインの多くは、ある生産方法に類似こそしているも、明らかに違ったやり方で生産されており、品質は出発材料の属性によって決められるので必ずしも醸造中に取られる措置ではない。 その場合、以下のような手順が取られる。 やといったものの場合、付加的な「二次的」発酵というものがボトルの中で自然とおこなわれ、ワインの中に閉じ込められていた二酸化炭素が融け、独特の泡が発生するのである。 また、甘みの強い ()や半辛口のオフドライワインは、内部のすべての糖分がに変換される前に発酵を阻止し、残存糖が液中に残るのを許すことによって造られる。 これは、ワインを冷却したり、などの添加剤を加えたりしての活動を抑制させるか、滅菌濾過して液中の酵母やを除去するなどして行われる。 甘口ワインというものは、初期の果実の糖度の凝縮を、ブドウの収穫時期を遅らせたり () 、またはブドウを凍結させたり 、さらには果実をの原因となるBotrytis cinereaという菌を用い、脱水させてや棚、すだれなどにねかせてのような状態にするよう促したりすることによって、より濃縮させた上で造られる。 他の糖度が大きいワインだと、強めの糖分・エタノールが、酵母活性を遅らせるので、発酵は自然に停止する。 同様に、の様な、アルコール度数の強いワインとなってくると、決まった時期に発酵を止め、目標とされる糖分レベルに達した際にアルコール含有量を調整するために、高の、ブドウを原料とする蒸留酒 が別に加えられる場合もある。 なおこの作業は、処理や有益な使用を必要とする、、おりなどが必然的に発生する。 偽物のワインは、ブドウを使用せずに、主に水やエタノール、、砂糖、有機の化合物などで製造される。 ブドウ [ ]• ナイト・ハーベスト 夜間にブドウを収穫すること を行っているワイン製造者 アメリカ、カリフォルニア州ナパ郡 機械式収穫機は、大型のであるが、格子網状の造りをしたツルに実っている果実を ()から、硬いプラスチックもしくはゴムの棒で叩き落す機械である。 この機械は、比較的短時間で広範囲に分布しているブドウを物色でき、また収穫された1トンあたりのブドウにかかった労働力への投資を最小限にできるという利点が存在する。 一方で機械式収穫機の欠点としては、ブドウではない外来のもの、とりわけ茎や葉などを一緒に取り込んでしまうことであるが、ブドウのつるが絡まっている格子およびブドウの林冠部分の構造次第では、かびたブドウ、鉄くず、石、さらには小動物や鳥の巣までも混入してしまうおそれもある。 ワイン製造者によっては、機械を用いての収穫を行う事前に、つるに付いている鉄くずや葉を果実の中に混入しないよう取り除いておくパターンもある。 自動除梗器の中央部分。 小さい円形のスロットの上にあるへら状の部分が回転して、大きな塊の茎を取り除く仕組みとなっている。 茎をもぎとられたブドウは、円いスロットの中に放り込まれる。 だが、ごく少量の茎粒子は、ワインの適度なタンニン構造のために、保たれることが望ましい。 米国では、ブドウジュースの無差別的な摘み取り及び果汁のを阻止するため、機械式収穫機は、高級ワインの製造ラインにおいてはめったに使用されない。 だが、やなどの別の国々では、労働力不足のため、機械式収穫機でのブドウの収穫が一般的である。 手作業での収穫は、その名の通り、手を使って一つ一つ果実を房からもぎ取っていく行為である。 米国では、収穫機を使わずに手作業で収穫したブドウは、ワイナリーへ輸送する前に、1トンもしくは2トンビンへ分割される。 手作業においての収穫は、ブドウ酒造りに精通した人が、熟れたブドウと熟れていないブドウをより正確に区別できるのみならず、病気やカビなど、様々な欠点があるブドウさえ瞬時に見抜くことが可能という欠点を併せ持っている。 これは、一組または一つのタンクに品質の劣ったブドウが混入することを防ぐための、効果的な第一の防御線となりうる。 除梗 茎取り は、その名の通り、ブドウの果実である部分と茎の部分を分別する作業である。 ワイン生成手順によっては、結果として生じるワイン中のタンニン濃度や植物性の風味を低下させるために、この作業が行われることもある。 破砕と第一次アルコール発酵 [ ] ワイン醸造のらせん状コンベア 除梗破砕機の上に配置されているコンベアは放り込まれたブドウの塊を最初に破砕する。 次いで茎が除去され、果汁、皮、種子などは底面から排出されるが、茎は後端部から排出される。 破砕は、ブドウをやさしく圧搾して皮をむき、果実の内容物を遊離させる作業である。 より伝統的な、あるいは小規模のワイン醸造だと、裸足もしくは安価な破砕機を用いての作業が行われる。 なおこういった場合は、ほぼ同じタイミングで除梗が行われる。 しかし、大規模なワイン醸造であれば、機械を用いた茎とりや破砕が行われることが多い。 除梗が行われる時は、赤ワインの製造か白ワインの製造かで異なる。 白ワインを造る際には、砕かれた果実とともに、茎の部分も圧搾機の中に放り込まれ、すみやかにプレス作業が行われるケースもある。 混合物の中の茎の存在は、果汁が平らにされた皮を通して流れるのを助けることによって圧搾を容易にし、やがてブドウの茎は、圧搾機の端に蓄積する。 赤ワインの場合、茎は、タンニンの量が比較的多いので、発酵の前に取り除かれる。 その代わり赤ワインには、人工的に植物性の香り 緑色ののにおいを思わせるような、2--3-の起因による香り を付けることが可能である。 ブドウが必要以上のタンニンを含まない場合、ワインメーカーによっては、あえて一部の茎を残す場合もある。 これは、ブドウの茎が「熟した」状態であったり茶色に変色し始めていたら、より受け入れられることである。 製造過程における茎の切除というものは、ブドウに余計な量のタンニンを抽出させないということを意味する。 これらの場合、茎を切除されたブドウは、皮とその中の果実の部分を分離するために、2つのローラーを通過しなければならないが、それはブドウの皮膚組織の度が過ぎた引き裂きなどを、引き起こす程度ではない。 特に、やなどといった「デリケートな」品種においては、部分的な炭酸ガス浸潤によるフルーティな風味の維持のため、ブドウのすべてまたは一部を砕かずに残す場合もある。 破砕されたブドウが、破砕機から出ていく様子 ほとんどの赤ワインの色は、使用したブドウの皮の色に由来している だが、マルビジン3,5-ジグルコシドアントシアニンで着色された果汁を含んでいる、非ヴィニフェラブドウの品種および雑種は例外。 したがって、絞られた果汁と果皮の関係は、色素抽出物の欠かすことのできない要素である。 赤ワインは茎を取り除き破砕した後、発酵 浸軟 の初めから終わりまで常に果汁と接触した状態で果皮はタンクに放置されるといった形で、製造されている。 だが、未熟性果実の果汁と皮との入念なプレスにより、赤のブドウから白 無色に近い ワインを作り出すことは不可能ではない。 一方で、白ワインの場合だと、ブドウの破砕や茎取りが行われることなく処理され、すぐに機械へブドウを投入するケースが多い。 これは果実の皮や種子からタンニンの抽出を避けるだけでなく、適切な果汁の流れを、ばらばらになったブドウではなくてブドウの房のを通して維持させるためでもある。 これは、皮の部分からフレーバーとタンニンならびに、重酒石酸塩 の沈殿に関連するカリウムやイオンをも抽出する役割がある。 またそれは、過度に酸性なブドウに望ましい、果汁のの上昇をももたらす。 これは1970年代より、今日まで行われているプロセスであるが、カリフォルニアのとの栽培者を中心に実践されている。 だと果実は粉砕され、皮はワインメーカーが望むワインの色を抽出するのに十分な長さだけ果汁と接触させた状態にさせる。 通常は圧力をかけて潰され、如何にも白ワインを造っているかの如く発酵をワインメーカーが続かせる。 一方で、酵母はブドウの果実の上にあらかじめ存在しており、粉状の外観として見えることがしばしばである。 一次発酵またはアルコール発酵は天然の酵母によって行うことも可能だが、既存の酵母だと予期せぬ結果をもたらしかねないため、ムストに培養酵母が添加されることもある。 天然の発酵体に頼った際の主要な問題点の一つとして、発酵が完全に終了することに失敗することであるが、言い換えると、これは糖分が完全に発酵できなかった状態ともいえる。 先述した方法だと、ドライワインを甘くすることさえ可能なのである。 だが、この方法だと、天然の発酵物は、しばしば副生成物としての不快な 酢 の生成を引き起こす。 発酵途中の赤ワイン 一次発酵の間に、酵母細胞は、二酸化炭素とアルコールを生み出しながら、ムストの糖分を栄養として徐々に増殖していく。 発酵最中のワインの温度は、最終生成物の味及び発酵速度に影響を及ぼす。 砂糖1グラムの糖分によって、0. 5グラムのアルコールが生成されるので、12%のアルコール濃度を達成するには、ムストの糖分濃度が約24%でないといけない。 ムスト中の糖分濃度は、測定された密度およびムストの重量から算定されるのだが、それらは ()とよばれる特殊な ()の助けを借りて判別する。 ブドウの果実そのものの糖分濃度が低めの場合、また別に砂糖が追加されることもある ()。 しかし、より商業的なワインの生産に関しては、補糖の作業は、生産地の規制の対象となる。 強めのアルコールに耐えられる酵母を用いると、12%以上のアルコール含有量を達成することができる。 いくらかの酵母は液中で18%以上のアルコールを生成することができるが、高いアルコールを形成するためには、通常、追加の糖が添加される。 ワインのアルコール発酵中または発酵後に、特定の菌株がリンゴ酸をより穏やかな乳酸に変える間に、二次発酵 マロラクティック発酵 を行うことができる。 この発酵は、所望の細菌を接種することによって開始される場合が多い。 プレス [ ] 古代の人々がワイン造りの時に、プレス作業を行っていたところ ワインにおいてのプレス作業は、ブドウやブドウの皮からジュースとワインを分別するために、果実やに圧力をかける行為である。 プレス果汁は、系の化合物の放出・増加のために、品質が低い。 それらの化合物は、プレスされたブドウとともに、液中で知覚される薬草のごとき味の原因となる。 この作業は必ずしもワイン造りに必要なことではない。 ブドウが粉砕されると、醸造に利用されることもある大量の果汁が自然と遊離する。 これがいわゆるフリーラン果汁である。 典型的には、このフリーラン果汁というものは、プレス果汁というものより高級である [ ]。 しかし、プレス果汁のほうが希少なフリーラン果汁に対し、簡単にワイン中の15%~30%を占めることができるため、多くのワイナリーは、プレス果汁を多く使っている。 可動する面と固定された面との間にブドウの皮若しくはブドウ全体の房を配置すると、すぐにプレス機が作動し、二つの表面との間の容積をゆっくりと狭くしてゆく。 現在のプレス作業は、プレス周期の持続時間と果実にかける圧力をあらかじめ決定した上で行われ、通常0から2. 0バールにまで上昇する。 時にはワインメーカーは、プレス果汁の流れを分けるための圧力をかけるのだが、その技術は「プレスカット」と呼ばれる。 圧力が増加するにつれ、ブドウの皮から果汁へ抽出されるタンニンの量は莫大なものとなり、しばしばプレス果汁を渋いものあるいは刺激の強いものにすることがある。 また、果実 水分及び酸は主に中果皮または果肉中に存在するが、タンニンは外果皮または皮及び種子中によく存在する 中のブドウ果汁成分の存在位置のために、プレス果汁やプレスワインはフリーラン果汁・ワインよりが高く、酸性度が低い傾向がある。 近代以前のワイン醸造においては、プレス作業は木製のを使って手動で行われていた。 木製圧搾機は、固定板と、その上に取り付けられてある木製のに、下方へ押し付けることが可能な可動プレートがあるという構造である。 プレス機の操縦者は、ブドウやその絞りかすを木製シリンダーに積み込み、さらに天板を所定の位置に置いて果汁が下方へ流れるまで下降させる。 やがて果汁の流れが弱くなってくると、板は再び固定される。 このプロセスは、プレス果汁またはブドウ酒そのものの品質が標準以下に達する、若しくはすべての液体がプレスにかけられたと監督者が判断するまで続く作業なのである。 1990年の初期以来、現代の機械式木製圧搾機は、高い歴史を誇る木製圧搾機 バスケットプレス の穏やかなプレス作業を探求している、高級品指向のワイン製造者によって復活した。 バスケットプレスは比較的コンパクトなデザインをしており、搾りかすはプレス機を離れる前に果汁が移動するのに比較的長めの経路を提供する。 「 ()」も参照 冷却による安定化というのは、液中の酒石酸塩 一般的には の結晶を還元する作業である。 ワインの中に存在する酒石酸塩の結晶は、砂の粒の如き外見をしており、それらは「ワインのダイアモンド」もしくは「ワインクリスタル」という名称でも知られている。 またそれらはと酒石酸の結合で成り立っており、一見すると液中で沈降しているように見えるが、実はそうではないのである。 これは酒石酸塩の結晶がワインより分離し、容器の側面の結晶が付着することを引き起こす原因となる。 ワインが容器の中から流出されると、酒石酸塩がその中に残される。 またそれらは、非常に低い温度の中で備蓄されているワインの容器に注ぐことも可能である。 第二次 マロラクティック 発酵と熟成 [ ] ワインの発酵が行われている鋼鉄の円筒と、内部で液体の熟成が行われているオーク樽 イングランド、 液中のリンゴ酸を特殊な菌を利用して乳酸へ変えるマロラクティック発酵及び三か月を要する熟成過程において、ワインの発酵は非常にゆっくりと進行していく。 液体の酸化を防ぐため、ワインはされた特殊な容器に保管されることとなる。 ブドウにおけるタンパク質は、分解され、残存の細胞及びブドウ由来の他の粒子は沈殿する。 その後やがて酒石酸カリウムもまた析出しはじめ、ボトリング後の酒石酸塩結晶が出現されるのを防ぐための冷安定化によってそれらを補強することができる。 これらの過程の存在により、元々濁ったワインが澄むようになるのである。 またこの過程において、一旦ワインを棚に収納することも可能なのである。 二次発酵というものは、ブドウ酒製造者の目標に応じ、数立方メートルの大型ステンレス鋼製容器、オーク樽及びガラス製の大瓶 とも呼ばれる にて普通行われる。 一方でオーク樽で熟成されなかったワインは、液体の最終的な味覚に影響を及ぼさないステンレス鋼などからできた容器で発酵が行われる。 望まれる味において、ブドウ酒をステンレス鋼の中で完全に発酵を終わらせたりするか、またはその中で一時的に発酵させたのち、オーク樽に注いで保管させるということもなされる。 オーク樽へ注入する作業は、第一次発酵が非木製の容器にて行われた際に、一種の補いとしてよく行われる作業である。 これは、より安価なワインの醸造過程においてよく行われる作業である。 また、初心者のワインメーカーは、醸造中に、大型の、ガラスでできたデミジョンと呼ばれる瓶に一旦ワインを移す作業を行うことも少なくない。 デミジョンという瓶は、およそ4. 5~54リットルの容量が存在する。 用いられる容器は、醸造中のワインの量、それに使用されているブドウの品種、及びワインメーカーの意図に依存する。 マロラクティック発酵 [ ] マロラクティック発酵は、乳酸菌がリンゴ酸を、物質代謝で乳酸と二酸化炭素に変化させた際に起こる。 これは、特別に培養されたバクテリア 細菌 の菌株が液中で成熟したワイン、または未培養の乳酸菌が液中に存在するワインに、よく行われる処置である。 マロラクティック発酵は、液中の高濃度のリンゴ酸が不快で酷い苦みを生む一方、乳酸はより穏やかで酸味が少ないので、リンゴ酸の濃度が高いワインの味を高く向上させることができる。 乳酸は、主に乳製品の中に存在する酸である。 この作業を行うことにより、ワインの全体的な酸の量を減少させることが可能なのである。 なぜなら、リンゴ酸には二つの酸基 -COOH が存在するが、乳酸は酸基が一つしかないからなのである。 だがしかし、液中のは常に監視され、白ワインの場合はpHが3. 55、赤ワインだと3. 80を上回らないようにする必要がある。 おおよそのpHは1グラム毎リットルの酒石酸添加に対し、0. 1単位の割合で減少させることができる。 マロラクティック発酵における乳酸菌の作用は、いくらかのが液中の細菌によるの生産のために、「バターのような」風味を仕立て上げることが可能な理由なのである。 ほとんどの赤ワインは、完全なマロラクティック発酵を経て、液中の酸を減少させ、二度目のマロラクティック発酵が起きる可能性を排除する。 一方、白ワインの場合、マロラクティック発酵の使用法は様々である。 中でも軽めの芳香性ワイン など は、一般的にマロラクティック発酵を経ない。 樽仕込みのシャルドネのようなもっとコクのあるワインとなると、マロラクティック発酵にかけられる方が一般的である。 場合によっては、50%未満の部分発酵というものが行われることもある。 研究所でのテスト [ ] ワインに含まれるの量を調査している様子 ワインが容器の中で熟成が進んでいるかどうかに関わらず、テストは定期的に研究所にて行われ、ワインの状態をチェックされる。 一般的な実験においては、、、 滴定可能な 酸度、残存糖、 遊離しているもの及び利用可能なものを含む 硫黄、揮発性酸度にアルコールの濃度まで厳しくチェックされるのである。 追加のテストは、酒石酸 酒石酸水素カリウム の結晶化及び熱不安定性の液中における沈殿のためのものが含まれており、このテストは白ワインにのみ限定されるテストである。 これらは主に、ワインの瓶詰め作業の直前に行われることが多い。 これらのテストの結果に応じ、ワインメーカーはそれに適当な処置、例えば二酸化硫黄の添加などを行うことが可能である。 のちに、官能検査といったものも行われるようになり、これらに対応して、ワイン製造者はブドウ酒の味を穏やかにするためのタンパク質添加などの処置を、行うことができる。 とは、ブドウ果汁内の可溶性固形物の1つの尺度であるが、これは必ずしも砂糖に限ったことではなく、塩、酸、更にはタンニンなどの様々な固形物も含まれており、これらは時には、 ()とも呼ばれる。 なぜなら糖というものは、ブドウ果汁の中の主要な化合物なのであり、この計算単位は有効的に糖分の尺度となるからなのだ。 ブドウの糖分レベルは、ブドウの成熟度の間接的指標と共に、ワインの最終的なアルコール含有量をも決定する。 Brix 略して言うとBx は、100グラムの溶液あたりの重さ グラム で測定されるため、20 Bxは100グラムの溶液 果汁 に、20グラムの化合物が溶けているということを意味している。 他にもエスクレ Oechsle ドイツ 、Beaume フランス など、多くのブドウ果汁の糖度を表す尺度が存在する。 8グラム の糖分濃度に等しい。 これに従って、1%のアルコール含有を達成するために、ワイン製造者は100mlあたり1. 8グラムの糖分もしくは、1Lあたり18グラムの糖分を添加する。 これは、一部の国やカリフォルニア州などで違法とされている補糖法とされている。 Brixは、通常、若しくは比重計で測られ、一般的に、比重計は安価な代用品とされている。 揮発性酸度のテストは、蒸気蒸留可能な酸が液中に存在するか確認するためのものである。 主に存在するのは、 の主成分 、、、にである。 通常、これらの検査は現金を通して行われるが、HPLC、ガス、酸素法などの方法も存在する。 健全なブドウにみられる揮発性酸度は微生物代謝の副産物であるが故に、無視することが可能である。 なぜならは増殖するために酸素を必要とするため、ワイン容器の空気を除去してくれるだけでなく、二酸化硫黄の添加も菌の増殖を制限するからである。 かびの生えたブドウを拒否することにより、酢酸菌に関連した問題の発生を防ぐことが可能である。 二酸化硫黄の使用や濃度の低いビタミンAの接種といった方法で、の菌株を生産することにより、酢酸生成が抑制される可能性が存在する。 ワインから揮発性の酸性度を除去するための比較的最近考えられた方法は、逆浸透というものである。 混合法というものは、ビタミンAの濃度が高いワインにも役に立つ方法である。 濾過する 微生物を除去する ことができる。 またビタミンAの濃度が低めのワインの場合は、酢酸のレベルを感覚閾値以下にすることも可能なのである。 液中の二酸化硫黄というものは、比較的単純な実験装置で容易に測定が可能である。 それには複数の方法が存在する。 典型的なタイプのものはサンプルをで酸性化し、遊離した二酸化硫黄を蒸留し、の中に集めるというものである。 もう一つの方法は、二酸化硫黄とは反応すると硫酸が生成されるという原理を上手く使い、指示薬を用いて終点まで液中ので滴定し、必要とされる水酸化ナトリウムの量を用いて算定する方法である。 この方法は、赤ワインに関連した不正確さ、非効率な凝縮器、過度の吸引速度を有するが、その結果には再現性が存在し、僅か2. それにはワイン中の二酸化硫黄のレベルを制御するのに十分である。 混合法と清澄法 [ ] いくらかの特殊なワインは、製造者の望む味を達成するために、の前に別のワインとの混合 がなされる。 ワイン製造者は、異なる条件下で生産された、異なる種と樽番号からなるワインを混合することによって、知覚されたワインの不十分さを訂正することができる。 こういった調整は、液中の酸やタンニンのレベルを調整するのと同程度に簡単なものから、一貫した味を実現するために色々な品種やを混合するような複雑なものにまでなり得る。 清澄剤は、ワイン製造中にタンニンを除去し、渋みを低減し、ワインを曇らせるような粒子を除去するために使用される。 どのタイプの清澄剤を使用するかはワイン製造者が決め、これらは製品・種類ごとに 通常、その特定の年のブドウに応じて 異なる場合がある。 また、は、何世紀にもわたってブドウ酒の製造に使用されており、ワインの清澄化の伝統的な方法として認められている。 これはまた、タンニン含有量を減少させるために最も一般的に使用される薬剤でもある。 しかし一般的にはゼラチンはワインには残っていない。 なぜならゼラチンがワインの成分と反応するとワインが透明化し、そこからまた沈殿物を形成したのち、最終的に瓶詰め前の濾過によってすべて除去されるからである。 ゼラチンの他にも、ワインの清澄剤には、微粉化カリウムカゼイン酸塩 この場合カゼインは乳タンパク質 、卵白、卵、骨灰、雄牛の、、 PVPP 、、及びなどのように、に関連したものが多い。 一部の芳香ワインにはやの抽出物が含まれている。 畜産物系のタイプではない濾過剤がワインに用いられることも少なくない。 その例として、 火山粘土をベースとした濾材 、、パッド、紙及び膜のフィルター 均一な大きさの穴を有するプラスチックポリマー材料の などがある。 防腐剤 [ ] ワインにおいて最も一般的に使用される防腐剤は SO2 であり、通常、液体二酸化硫黄、、及びのいずれかの形態でワインに添加される。 二酸化硫黄は、主に二つの作用を有する。 第一に抗微生物剤であり、第二に抗酸化剤としての役割である。 白ワインの製造においては、それは発酵の前及びアルコール発酵が完了した直後添加することが可能である。 アルコール発酵の後にそれを添加した場合、マロラクティック発酵や細菌腐敗を防止または完全に停止して、酸素の有害な影響から液体を保護する効果がある。 ロゼワインの場合は添加量自体を少なくする必要があり、使用可能なレベルは1リットル当たり30mg以下でなければならない。 さもないと、マロラクティック発酵の終わりに使用され白ワインの場合と同じ機能を果たすことになる。 しかし、赤色の色素が漂白されるのを避けるには、少量の添加物 例えば、1リットル当たり20mg を使用すべきであり、かつ、保守レベルは1リットルあたり約20mgでなければならない。 少量の添加 例えば1リットル当たり20mg は、アルコール発酵後及びマロラクティック発酵の前の赤ワインにおいての僅かな酸化と、酢酸菌の繁殖を防ぐことが可能である。 もしワインに二酸化硫黄を添加しなかったら、ワイン造りの実践がいかに衛生的であったとしても、ワインは容易に細菌の腐敗をこうむらなければならなくなる。 ソルビン酸カリウムは、などを含む細菌の繁殖を制御、特に瓶内の甘口ワインのために有効な物質である。 しかしながら、潜在的な危険の一つは、強力で不快な副産物であるへのソルビン酸塩独自の代謝である。 ゲラニオールの生成というのは、マロラクティック発酵中に液中にソルビン酸が存在する場合にのみ起こり、これを避けるためには、十分に殺菌された瓶に入れておくか、液に、細菌の繁殖を抑えるのに十分な二酸化硫黄が含まれている必要がある。 滅菌した状態でボトリング際には、が欠かせなくなる。 しかし、一部のワインメーカーは、防腐剤を使用していない天然のワインを製造している。 濾過 [ ] ワインの醸造過程において、濾過は、清澄化 浄化 と微生物による安定化の二つの目的を達成するために行われる。 清澄は、液体の外観に影響を与える比較的大きな粒子が除去する作業である。 一方で微生物による安定の作業では、ワインの安定性に影響を与える微生物は除去されるので、再発酵あるいは腐敗の可能性が減少することになる。 浄化の過程は、粗洗浄が必要な5〜10 mm 0. 抗菌的安定化においては、最低でも酵母の場合は0. 65 mm、細菌だと0. しかし、このレベルでのフィルター処理は、ワインの色やコクを軽くしてしまう可能性もある。 微生物安定化は、無菌性、すなわち、あらゆる形態の生命および他の生物学的因子の排除(除去)または死滅(不活性化)を意味するわけではない。 それは単に、相当量の酵母とバクテリアが無害なレベルまで除去されてワインが安定したことを意味する。 ワインが落ち着いて成長するのには約1か月かかるが、その際、化学物質は必要とされない。 ボトリング [ ] 「 ()」も参照 伝統的にはヴィントナー vintner という呼び名を持っているワインメーカーは、普通、ワインを製造することに関しての保証が認められた者のことを指す。 彼らは、ワイナリーなどの従業員である場合も多い。 以下は、ワインの生産が盛んな15ヵ国のリストである。 1000単位 国家 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 44,381 50,757 41,548 42,004 46,698 47,000 45,200 48,525 42,772 45,616 52,029 44,739 50,000 50,900 35,353 33,397 31,123 45,650 41,620 37,700 39,300 20,887 19,140 21,650 23,590 22,300 21,700 23,600 16,250 15,473 11,778 14,984 15,197 13,400 9,400 11,420 11,180 12,260 12,500 12,000 11,900 13,100 9,327 9,725 10,569 10,982 11,316 11,200 10,500 13,000 13,200 13,511 11,780 11,178 11,500 11,400 8,844 10,464 12,554 12,820 10,500 12,900 10,100 6,906 9,132 9,012 8,409 9,334 8,900 9,000 7,148 5,622 6,308 6,237 6,195 7,000 6,000 6,400 6,353 6,400 5,300 4,900 5,600 5,600 3,287 4,058 3,311 5,100 3,700 3,600 3,300 - - - 2,700 2,600 2,700 1,300 - - - 2,600 2,400 2,800 2,800 その他の地域 27,847 30,906 27,194 31,000 27,100 26,800 27,300 世界全体 264,425 267,279 257,889 290,100 269,500 274,700 246,700 関連項目 [ ]• 参考図書 [ ]• Thomas Pinney, The Makers of American Wine: A Record of Two Hundred Years. Berkeley, CA: University of California Press, 2012 参考資料 [ ]• Jancis Robinson 2003. Jancis Robinson's WINE COURSE, A guide to the world of wine. BBC worldwide Ltd.. Sadler, Chris 2017年11月17日. 2017年11月18日閲覧。 Enzymes in food processing. Nagodawithana, Tilak W. , Reed, Gerald, 1913-2008. 3rd ed ed. San Diego: Academic Press. 1993. Bureau of Alcohol, Tobacco, and Firearms. 2013年5月9日時点の [ ]よりアーカイブ。 Tastebetter. com. 2008年5月31日時点のよりアーカイブ。 2013年3月16日閲覧。 RESTA. 2020年5月16日閲覧。 Winebusiness. com. 2013年3月16日閲覧。 Winebusiness. com. 2013年3月16日閲覧。 Winebusiness. com. 2013年3月16日閲覧。 , Italian Wine Central.

次の

ワインに酸化防止剤が入っている理由と、無添加ワインとの違い|神の雫 WINE SALON|公式通販サイト

マロ ラク ティック 発酵

冒頭で紹介した通り赤ワインの造られ方は複雑ですが、それは細かい部分にまで焦点を当てた場合です。 まず、赤ワインの行程を知っておくために重要なのは基本的な製造の流れです。 まず、赤ワインは必ず黒ブドウが使われます。 赤ワインの黒ブドウの皮の色素成分が抽出されるので、赤色のワインができます。 まず、黒ブドウをある一定の数量を容易して破砕します。 そして、果汁、果皮、種子を同じ場所で発酵させます。 果皮、種子をここで取り除き、搾汁していきます。 ここで液体となっているので、実は赤ワインはできている状態です。 しかし、より洗練させた味わいにするためにこの液部分をまた発酵させます。 樽に入れたり、ステンレスタンクに入れたりと、生産者によっても造り方はさまざまです。 そして、澱引きやフィルターをかけて濁りの無い液体にして瓶詰め。 これが、赤ワインとなるのです。 当然、黒ブドウの品種の種類や醸し、熟成方法、期間によってできた赤ワインの味わいは全く違います。 では、ここからはより細かく赤ワインの造られ方を見ていきましょう。 選別や除梗・破砕について 除梗・破砕が終わったら、次に行う作業が発酵です。 実は、この発酵の時間や方法が赤ワインの味わいに大きな影響を与えます。 まず、果皮からアントシアニン色素が抽出されますが、これが赤ワインを赤くする成分です。 アントシアニンが多いと言われているカベルネソーヴィニヨン、ネッピオーロ、マルベックなどが色が濃いのはこういった理由があります。 もちろん、長時間発酵を続けた赤ワインは色合いが濃くなりますが、ブドウ品種による影響はここに出てきます。 実は、この発酵の途中のピンク色の状態で果皮と種子を取り除いたものがロゼワインとなります。 他にも製造方法はありますが、伝統的な製法とすれば直接圧搾法というこの方法です。 温度が低過ぎると、成分抽出がうまく行かず気の抜けたワインになりますし、高温過ぎると酸化してしまいます。 我々が飲んでいる美味しい赤ワインは絶妙な技術で造られていたのです。 マロラクティック発酵 赤ワインは、醸しによる発酵の後に澱引きなどが行われ、樽熟成を経て赤ワインとして瓶付けされます。 しかし、よりまろやかで飲みやすい赤ワインにするためにはマロラクティック発酵は避けられません。 発酵は、お酒の定義では酵母によるアルコール発酵ということですが、マロラクティック発酵はだけは別の存在です。 ワインにはリンゴ酸という爽やかな酸味の成分が必ず存在します。 白ワインではある程度のリンゴ酸が残っていることが爽快感のあるフレッシュな味わいに必要ですので、リンゴ酸は悪者扱いがされません。 しかし、赤ワインの場合ですが美味しさの決め手にタンニンがあります。 渋みのことですが、酸味と渋みが共存するとワインの味わいに不調和を起こしてしまいます。 特に天候不良であった年のブドウの場合はリンゴ酸が多く含まれています。 できるだけ、赤ワインの酸度を上げずにまろやかに仕上げる方法が、マロラクティック発酵なのです。 マロラクティック発酵を行うことで、リンゴ酸が乳酸へと変化します。 乳酸の持つまろやかな酸味の方が赤ワインのタンニンと合いやすいのです。 生産者によっては敢えてマロラクティック発酵を行わない方もいますが、基本的にはほぼ全ての赤ワインにはマロラクティック発酵が行われていると考えてよいでしょう。 消費者が赤ワインの味わいに違いを感じやすい製造工程といえば、樽熟成です。 フレンチオークで1年、新樽発酵、ステンレスタンク発酵など、はっきりと味わいの違いが分からずとも飲み比べればある程度の違いは分かります。 ステンレスタンクは、すっきりと飲みやすくエレガントな味わい。 果実の味わいも良く分かるでしょう。 一方、樽熟成は樽からさまざまな成分が抽出されます。 香りなども複雑になっていき、また別の次元の味わいへと成長します。 ただし、樽は上手に使わないと樽香が付きすぎますし、ブドウ本来の果実味がなくなってしまいます。 樽熟成は1年から3年ほどが一般的ですが、特殊なワインに関しては数十年以上の熟成をさせることもあります。 当然ですが、先述したように熟成に耐えるような品種で無い場合は酸化してしまいます。 カベルネソーヴィニヨンが主体となっているボルドーのシャトーワインに長期熟成ワインが多いのは、こういった部分も関係しているのです。 まとめ.

次の

コーヒーの生産処理―マロラクティックとは?

マロ ラク ティック 発酵

Contents• 特殊なコーヒーの生産処理 収穫したコーヒーを脱穀・乾燥して生豆にするまでの生産処理には、アプローチの異なる複数の方法があります。 代表的なものとしては、果肉とミューシレージ 粘液質 の両方を洗い流す ウォッシュド、果肉ごと乾燥させる ナチュラル、果肉は除去するもののミューシレージは残したまま処理する パルプドナチュラル セミウォッシュド、ハニープロセスもほぼ同義で使われている などがありますが、最近ではそれぞれのコーヒーが持つ個性をより引き出すことを目指した特殊な生産処理も試されています。 今回はその一つ、「 マロラクティック」と呼ばれる処理方法について書きたいと思います。 関連記事:「 」 マロラクティックとは マロラクティックは元々 ワインの製造工程において主に使われている発酵プロセスです。 マロラクティック発酵 MLF を行うと、添加された 乳酸菌の働きにより強い刺激を持つ リンゴ酸が乳酸に変化することでワインに含まれる酸味が少なくなり、また発酵の際の副生成物のおかげでより芳醇な風味も加わります。 この原理を利用してブドウではなくコーヒーを発酵させたのが「 マロラクティック」という生産処理です。 ワインと同様、コーヒーの果実が持つ リンゴ酸が発酵過程でより穏やかな 乳酸に変化するため、 酸味が少なくかつ甘さやなめらかさが増した豆になるのです。 マロラクティックとワイニーの違い さて、このマロラクティックと時々混同されるのが「 ワイニー」と呼ばれる生産処理です。 どちらもその由来にワインという共通項があるため間違えやすいのですが、この二つは同じではなく、精製方法においてワイニーはナチュラルの一種として区分されています。 チェンマイを拠点とするロースター「」のオーナーであるダスティン・ジョセフさんによれば、ワイニープロセスというのはコーヒーチェリーが あえて完熟を通り越して糖度を上げた状態で精製したナチュラルを指すとのこと。 ただ色々な媒体での用法を見ると、乾燥工程で果肉の発酵により複雑な風味を持った豆を指して使われている場合、またはカッピングの見地から「ワインのような風味を持つコーヒー」という文脈で使われていることもあり、一概に「ワイニー」といってもその言葉が指す意味が若干異なる場合があるようです。 ただし生産処理という観点から言えば、ワイニーとは基本的に「 果肉の水分が減った状態= 果汁が濃縮され糖度が増した状態を意図的に作り出すことにより独特の風味特性を持たせたナチュラル精製の一種」と位置づけられるでしょう。 当然この状態が続くと果肉は発酵を始めますから、それがより複雑で濃厚な風味を作り出すことにもなっています。 ちょうどイタリアの高級ワインとして知られるアマローネなど、ブドウを干して水分を飛ばすことで糖度を上げてから仕込むタイプのワインとも共通する点と言えるでしょう。 このコーヒーを味わってみましたが、決して酸味がすべて消えてしまっているわけではなく、むしろ 角が取れた とても丸みのある酸が感じられます。 さらに「 バターのような」という表現が実にぴったりくるほど 口の中になめらかさを覚える質感と、スパイスや果実感など複雑に絡み合う風味がうまくまとめられた仕上がりとなっていました。 詳しくは、をご覧ください。 もし全く同じ豆を違うプロセスで処理したものと飲み比べができれば、風味の違いが際立って面白いのではないかと思います。 特殊な生産処理の今後 スペシャルティコーヒーの普及により、より高い品質のコーヒーを求める市場が世界中で拡大しており、この傾向は今後さらに続くと見られています。 例えば、2004年に今までのコーヒーと全く異なる風味で世界の市場を驚かせたゲイシャは、以後その価値がとどまることを知らず上昇を続けていますし、マイクロロットなどテロワールにこだわった豆も次々に登場し高い評価を受けています。 ゲイシャと同じぐらいのインパクトを持つ品種を生み出すのは相当に難しいとしても、生産処理における品質の向上、とりわけ発酵技術を駆使した新しい精製方法が進歩すれば、既存の品種からもこれまで経験したことがないような風味を作り出せるかもしれません。 そうなると、発酵食品の分野において世界でも類を見ない歴史と技術を誇る日本にはぜひ存在感を見せて欲しいものです。 例えば、日本酒や醤油造りに見られるような緻密な発酵管理、また麹菌・酵母など多種多様な菌類やバクテリアを使いこなすノウハウ等をコーヒーの生産処理に生かすことができれば、 日本は世界のコーヒー市場を激変させるだけのポテンシャルを秘めていると言っても過言ではないと思います。 沖縄等の一部の地域を除き自国でのコーヒー生産は行っていないとはいえ、コーヒー生産国における共同研究や技術開発など何らかの形で持てる知識を生かし、いつか日本発の全く新しいコーヒーを世界に送り出して欲しいと願ってやみません。 リンク [謝辞] 本記事を作成するにあたり、快く情報提供して頂いたLeft Hand RoastersのDustin Joseph氏に感謝します。 [参考資料] 独立行政法人 製品評価技術基盤機構. nite. html 参照日:2018年7月27日 (2018年7月28日:テキスト修正) (2018年7月31日:誤字修正) (2019年1月21日:動画リンク追加).

次の